2007年12月6日発売
早期に中国の環境悪化を警告した読売取材班が最新事情を追跡
中国環境報告 増補改訂版
――苦悩する大地は甦るか
藤野 彰(読売新聞編集委員)編/読売新聞中国環境問題取材班 著
ISBN 978-4-8175-1270-3 B6判上製 360頁  定価=3,024円(税込)

読売新聞は1998年、世界のどのメディアよりも早く本格的な「中国環境問題取材班」を組織し、中国各地の環境破壊の実態をルポして報道した。その連載記事を大幅加筆して翌年発行されたのが本書だが、すでに当時から中国各地の大気汚染などが一国だけの問題にとどまらず、「国際化」の様相を呈し始めていたことがわかる。

本書はそれから8年の歳月を経て、各項目にわたりできるだけ追加取材を行って加筆し、解説へも追補を付すことによって、環境悪化の最新事情を報告するとともに、“苦悩する大地”の今日的意味について改めて問題提起を行ったものである。

 ──目次から──

I 中国発SOS――地球環境への警鐘
「断流」-消える黄河の流れ/黄土高原-加速する水土流失/砂漠化-毎年、神奈川県分が拡大/酸性雨-越境汚染の不安/人口爆発-年1200万人増、資源を消耗/三峡ダム-巨大開発の影/希少動物-種の保全、時間と競争

II 13億人の「環境戦争」
大気汚染-急増する呼吸器疾患/石炭王国-燃えるボタ山、放置20年/車急増-都市環境悪化に拍車/助動車-通勤の足も大気汚染源/水銀汚染-公害病の恐怖/ヒ素汚染-井戸が原因、中毒多発/淮河方式-水質汚染企業を大量閉鎖/太湖再生-工業地帯の排水を集中処理/蘇州河浄化-過密都市・上海の汚点/環境裁判-芽生える権利意識

III 21世紀への環境保全目指して
原発-安全管理が緊急課題/新エネルギー-砂漠の太陽を電力に/リサイクル-分別収集、なお未整備/環境ビジネス-大気や水処理、急成長/ISO取得-汚染低減へ高まる企業意識/環境教育-民間にも普及活動の芽/環境NGO-困難乗り越え、地道な活動/環境ネットワーク-日本留学の成果を故国に/新日中協力-生活分野でも汚染防止

【解説】大地再生――中国の壮大なる実験(藤野彰)